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ファッション自問自答ブログ

自問自答ファッション講座のおはなし③ <私の中のYAZAWAはどこだ?>

続きです。今更ながらサブタイトル付けてみた。

 

②から少し間が空いてしまったのは、文章を直し直しこまごま書いていたこともあるが、それより何より現在進行形で在宅勤務 feat. 在宅保育という無理ゲーをこなしているからである。普段の日記のような脳直の文章+記録メモはなんとか書けても、まとまった文章を書くにはパソコンの前に一人で座る時間がなかなか足りない。それもまた2021年、8月の東京の一場面だ。(早くコロナが終息しますように……)

 

さて、自問自答ファッション講座@ZOOMは約3時間ほど。とっても熱い時間だった。あきやさんは文章から想像していた通り、ほんわかとまろやかなオーラをもちつつ、芯の強そうな情熱的な方!そしてとっても優しい方だった。お話できて本当に楽しかった!

 

事前に共有していただいていた資料をベースに、あきやさんから丁寧なインタビューを受ける。もちろん私が話すだけじゃなくて、あきやさんが私のあっちにこっちにと飛ぶ話を丁寧に整理しながら、道筋を立て、ファッションの考え方、具体的なファッションアイテム、あるいはブランドの話へと繋げていってくれる。本当にあっという間の3時間。とても面白かったし、目から鱗のポイントがたくさんあって、勉強になった。何よりファッションに対するモチベーションがめっちゃ上がった!

 

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そして講座の中で、あきやさんは例のフレーズを口にした。

 

「私はいいけどYAZAWAがなんていうかな? と考えるんです!」

 

www.jimon-jitou.com

 

……っ、!!アレだーーーーーーー!!!

 

詳細は↑のエントリーを是非読んでいただきたいのだが、要約するとファッションに妥協しない自分を自分の中にしかと作り、そして何か新しいものを試す時、選ぶ時、買う時に、常にその私の中のYAZAWA(便宜上そう呼ぶ)に問いかけよ、と言うことだ。そして易きに流れる自分に待ったをかけて、本当に欲しいもの、必要なもの、大切なものを吟味しようと言う、つまりはファッションの良心のような存在を作ると言うことだ。

 

私はこの考え方がとても好きだった。自分の情熱に全身全霊の信頼を置いているからこそ出てくる言葉で、とても良いなと思っていたのだ。

 

そして改めて、あきやさんから直接その言葉を聞き、私は大きく頷いた。
わかりました!私も常に自分の中のYAZAWAに問いかける!!妥協しない!!

 

だが……待たれよ。
しばらくして、私はふと気付いたのだ。

 

私のYAZAWA……どこ?

 

まあ厳密に言えば(厳密?)YAZAWAはいる。吾の内にYAZAWAゐし。

でもそれはファッションYAZAWAじゃない。小説や文章を書くことを20年以上続けてきて培った、自分の文章に対する、文章YAZAWAだ。(なお、まだここに俳句を含めるほどの自信はない。俳句はまだ手探り)

 

「わたし(書き手)はいいけど、わたし(読み手)がなんていうかな?」

 

こいつは、いる。けっこう、それなりに手強い、我がYAZAWAが。

つまり小説を書いている時、そして読み返している時「ここは流して書いてる」「これは手癖になってる」「ここは妥協しちゃダメだな」「これは要らないな」「ここはもっと書き込もう」等、例えそれがわたし(書き手)にとってハードな要求でも、私は、わたし(読み手)の言うことを信頼して、ぐっと踏ん張ることができる。すごいぞYAZAWA。これからもよろしくYAZAWA

 

でもファッションYAZAWAは……いない。

 

私(わたし)「私(わたし)はいいけど、私(YAZAWA)はどうかな?(チラッ」

私(YAZAWA)「いや、自分よくわかんないッス」

私(わたし)「そ、そんなこと言わないで!どう、この服?」

私(YAZAWA)「うーん、どうとか言われても……」

私(わたし)「買ってもいい?やめたほうがいい?」

私(YAZAWA)「うーん、よしっ!買っちゃえ、●●●ン!」

 

YAZAWA〜〜〜〜〜〜!!!!!!!😭😭😭😭

 

(※今更ですがYAZAWAファンの皆様ごめんなさい)

 

これはちょっと大誤算だ。

つまり、私がまずしなければならないのは、これだ。

 

【急募】私の中のファッションYAZAWA

 

うん。でもね。一応、わかってんですよ、私も。

どのYAZAWAも一朝一夕では生まれない。YAZAWAはそんなにちゃちな男じゃない。誰かに授けてもらうこともできない。ものぐさしていて、降ってくるわけでも湧いてくるわけでもない。

「おしゃれになりたいけどぉ、ファッションのことを考えるのはなんかだるい……」

こんな態度の人間のところには、生まれる筈がないのだ!!!!

 

ファッションYAZAWAは、私が、自分で、ちゃんと脳味噌使って考えて、心と向き合って、トライアンドエラーを繰り返して、愛情と情熱を持って、しっかりと育まねばならないのだ。

 

何故そう思うかと言うと、私の文章YAZAWAは、私がそうやって20年間培ってきたものだからだ。誰かがペロって現れて「文章の練習するのも小説の勉強するのもめんどくさいんで、手っ取り早く上手くなる方法教えてくださいwwwチョリーッス!」って言われたらどうする?そんなんこっちが知りたいわーーーーー!!って叫びながら、マシュマロ(概念)をブロックしますね。

 

話が逸れた。

 

でも、だからこそ。私はやっぱりあきやさんの話をしっかりと噛み締め、ちゃんと実践しようと思った。

 

自問自答ファッションレポートには【ファッションコンセプト】という項目がある。これはあきやさんがインタビューを元に考えて提案してくださる、私だけのコンセプトのことだ。 

でもこれは「私のファッションYAZAWA」と、イコールではない。少なくとも、現在の私の中ではそうなっていない。まだ問答はできない。何を聞いても「よくわかりませんね」と言うし、例え何か良いことを言ったとしても、私はまだそれを信頼しきれていない。(ちなみにこれはもちろん、コンセプトがダメという意味ではない。全くない)

 

何故かと言うと、そのコンセプトはまだ種の状態だからだ。そしてこの種を育てるのは私の役目だ。自分が自信を持って「私はこれです」と言えるようになるまで、ちゃんと育てないといけない。「あきやさん、そこまでやってください!」「手軽に出来る方法教えてください」「ものぐさなんで、ちゃちゃっとできるコツが知りたいんです」なんて言ったら、あきやさんにマシュマロ(概念)をブロックされてしまうだろう。

 

私がちゃんとその種であるコンセプトを受け取り、ファッションレポートを読み、しっかり向き合って、自分の頭で考えて、自分の手で服を探し、試し、行動し、身銭を切って磨いていくしかない。試行錯誤し、ベストな土地を探しながら、手を繋いで、一緒に歩いて、大切に、ゆっくり育てていくしかないのだ。

 

そう。
自問自答ファッションレポートは、私が、自分の中のYAZAWAと共に歩むための、始まりの地図なのだ。

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私の中には20年間付き合ってきた、文章YAZAWAがいる。たまに喧嘩もするが、何度も助けられた、大切なパートナーでもある。何より自分の中に、自分が全面の信頼を寄せることができる自分がいるのは、とても強いし、楽しいし、生きる糧になると本気で感じている。

 

だから私はファッションYAZAWAとも良い関係を作っていきたい。きっと絶対に、そうなれたら素敵だと思う。人生がもっと楽しくなるだろうと、本気で思う。もうアラフォーになっちゃったけど、今からでもきっと間に合う。きっと大丈夫。だって、あきやさんがパワフルな地図を授けてくれたから。これだけやってもらっても立ち上がれないほどのあまちゃんじゃない。20年前と比べたら、時間も少し減った。でも本当に大丈夫。私はまだヨチヨチ歩きのその子と一緒にがんばろうと思う。

 

そう気づいたら、何だか泣けてきた。というのは大げさだけど。
でも自覚というのは、自分じゃないとできないので、気づけてよかったなってしみじみ思った。

 

 

はい。
ちょっとYAZAWAの話で熱くなりすぎてしまったので、今日はここまで。


(いや本当にYAZAWAファンの皆様ごめんなさい……)

 

次がひとまず最後かな。
具体的な制服の話とか、買ったものの話をします〜〜!!