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ファッション自問自答ブログ

ファッションコンセプトのこと①〜蠍座の女〜

あきやさんの自問自答ファッション講座を受講したのは2021年5月、今からちょうど一年前のことである。

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これらの記事にも書いたが、いきなり目がガッと開いて、雲間がざーっと開き、光がバーッとさして「ファッション、大悟いたしました」となったわけではない。(もちろんそんな目的で受けたわけでもない)

でもあの講座から始まり、とても楽しい自問自答&試行錯誤の一年だったのは間違いない。

提案してもらった制服に合わせて、ネイビーのワンピースを試着しまくり自問自答して購入し、そこからZOZO試着・自問自答・返品・ZOZO試着・自問自答・購入のループを回したり、そうやって自問自答しても買い物に失敗があることを学んだり、銀座で一人お散歩試着の旅をしてあきやさんとおそろいのUN3D.のロングカーディガン買っちゃったり、MAX MARAのコートをちゃっかり試着したり、もうプチプラは買わないと誓ったものの何だかんだ再びUNIQLOを買ったり、何故かそこからWORKMANに手を出したり、再びワードローブを絞ったり、憧れのジミーチュウのパンプスをいつか履くために筋トレを始めたにもかかわらず体重がほとんど減らなかったり、銀座で友達の清水ジャンプに立ち会ったついでにハイブランドめぐりをしたり、自問自答しまくってGUCCIのダイアナ(ほずひこ)を買ったり、強くて可愛いアクセサリーを求めてはじめて海外通販したり、表参道ヒルズまで試着に行ったり、project333を始めてみたり、自問自答しないでアクセサリーを衝動買いしたり、Mame Kurogouchiを試着したくて伊勢丹に行ったがモデルみたいなお客さんばかりで怖気付いてまた後日ってしたり、あきやさんに会いに行こうとしたら風邪を引いて泣く泣く断念したり(次は絶対に行きます!!)……と、ファッション関連だけでもこれだけ色々なトライ&エラーで充実した一年だった。

 

ただこの間、決まらないものがあった。
それが、私のファッションコンセプトである。

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このコンセプトが決まらなければ、私のファッションYAZAWAは、そこで茶を飲みながら「ちょっとよくわかんないスね」か「やっちゃえ」しか言わないのである。

 

あきやさんに制服案と同時に提案していただいたコンセプトがあり、それはとても素敵なのだが、私は自分でも言葉を考えるのが好きな人間なので、そこから、更に自分で自問自答、内省に次ぐ内省、deep thinkingしまくった後に生み出した「これだーーーー!!」というファッションコンセプトを打ち出したかった。その為、この一年、あきやさんから頂いたレポート、あきやさんのnote記事、そして他のガールズの記事を読みながら考えまくっていたのである。

 

それがつい先日、パシッと自分の中で言葉になった。
言葉にしてしまえばなんてことはないフレーズなのだが、一度浮かぶと、もう自分にはこれ以外あり得ないなとも思えるから面白い。


今日はそれについて書きたいと思う。
そして、あまり引っ張ってハードルを上げるのも嫌なので、さっさと発表する。

 

私のファッションコンセプト。
それは「物語を愛する蠍座の字書き」である。

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まず、字書きから説明する。

字書きという自称はそれこそもう多分20年くらい使っていると思う。
そもそも二次創作を生み出している(サークル活動をしている)人は、大まかに二種類に分かれる。「絵描き」と「字書き」だ。(本当はレイヤーさんとか、ここ十年くらいはアクセサリーやグッズの作家さんとか、もっと色々いると思うけど、まあ二次創作の話を作る人は大体絵か字の手段を取っている。両刀の人もいるけどまあそれはそれ)

「字書き」というのは「小説を書く人」という意味合いで使ってきた。今は二次創作ではなくオリジナルを書いているが、「小説書き」とか「小説家」というより、やはり使い慣れた「字書き」という呼称が、自分には一番しっくりくる。

 

あきやさんに作って頂いたファッションコンセプトには「小説家」という言葉が入っている。それを目指しているわけだし、別にデビューとかしていなくても、ずっと小説を書いていてこれからも書き続けていくのだから、それでもいいんじゃないか、とも考えた。(途中まではずっとその方向で……つまり、◯◯の小説家とか、小説家(◯◯)みたいに考えていた)実際とは違う職業名をファッションコンセプトに持ってきてる方はいるし、それは素敵だと思うし、何よりわかりやすいし。

でも今の自分には「字書き」が一番しっくりくるので、今回は「字書き」にした。最近は小説だけじゃなくて、俳句も作っているし。小説家とも俳人とも自称できない、微妙にめんどくさい自意識ではあるけど、卑屈な気持ちで言っているのではなく、正々堂々と「俺は字書きや!」と言いたい感じ。そう、私は字書きの私が好き

 

まあでも、小説家のファッションと言ったら何となく浮かぶかもしれないが(着物に黒手袋とか……?というのは冗談で、ファッションが好きな小説家は川上未映子さんとか)、一方で字書きのファッションてどんなのよ?ってなるが、まあそれはそれ。テイストとしたら、ライブラリーでギョッとされない感じであれば何でも良い、くらいの緩さである。つまり、着ぐるみや裸じゃなければ良い。

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ということで、ここまではオッケー。
「字書き」はわかった。お次は「蠍座」だ。
これは理由がいくつかある。
語っていくと長くなりそうだったので、一要素三文以内にまとめた。

①私は蠍座である
幼い頃は乙女座が良いと泣いたが、石井ゆかりさんの蠍座の本を読み納得感があり過ぎたので、今は蠍座が気に入っている。占いはお遊び程度に好き。

蠍座の心臓-アンタレスの情熱
蠍座の中心の星、アンタレスは太陽の680倍ある赤い巨星である。「情熱」はあきやさんが作ってくれたファッションコンセプトの中にも入っている私の重要なキーワードで、自分が帰属する蠍座の中心が真っ赤にメラメラ燃えているのは最高に良い。

蠍座は色んな星を抱いている
ウィキペディアを見ていたら蠍座の中にはアンタレス以外にも、さまざまなサイズの星たちや、星団、はたまた小さなブラックホールまでも含まれるらしい(我が内なるブラックホールよ……と語りかけたい)。その多面性、多様性を含むところが好き。

蠍座出身の字書き
蠍座の字書きと言う時、私は蠍座からやってきたようなイメージを付けている。サンテグジュペリ星の王子さまが地球にくるまでに立ち寄った小さな星には、それぞれ王様や実業家、点灯人などがいたように、私は蠍座の小さな星の上にいた字書きである。

⑤ついでに蠍のことを考える
私のテーマは「強くて可愛く年相応」だが、ここで言う強さは人を攻撃する為のものではなく、自分や自分の大切な人を守るための、守りの強さのイメージ。でも守りが強くても、ちゃんと言うことべき言わなきゃいけない時はある。ほとんどの蠍の毒は弱いので、人に致命傷を与えたりはしないし、天敵の多い蠍は大体身を隠しているらしいのだが、その時がきたらチクンと刺せる強さを秘めているのだ。


以上、蠍座の理由を挙げてみたが、コンセプトのイメージとしては、蠍座出身の字書き が一番強い。宇宙はとんでもなく大きいので、そこから見たら人生の些事や悩みは気にならないや、と、そんなおおらかさを持っていたい。そして新鮮な気持ちで、地球にあるものを愛でたい。宇宙のような包容力で、目の前の大切なものをすべて抱きしめたい。そして、蠍座から来たからね、人と同じとか違うとかもどうでもいいし、自分のことは好きにやらせて頂きますよ。という強さを持っていたい。

 

じゃあ、そんな蠍座くんだりから何で地球まできたの?って話になるんだけど、ここで発動するのがもっとも大事なサブコンセプト。

それは「物語を愛するもの」だ。

私は物語を探しにきた。或いは、物語の触媒を探している。どんなものにも、物語を求めたい。これは様々な意味を含んでいる。

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①既存の好きな物語のモチーフとなるもの(自作の物語含む)
②ブランド、作り手の想いや世界観が確立されていてその物語に強く引き込まれるもの
③アイテム自体に物語(エピソード)があるもの
④推しとの間に物語(エピソード)があるもの
⑤私との間に特別な物語があるもの
⑥上記に当てはまらなくとも、好きすぎてこのアイテムで短編小説一本書けるわ、となるもの

 

もちろん、そこに物語があればOKというわけではなくて、その物語に心が惹かれるか。その物語に想いを馳せることができるかが重要なポイントなのだと思う。

例えば、私がほずひこと名付けたGUCCIのダイアナは⑤と③に当てはまる。
Coccoが立ち上げたブランド、Composition aのワンピースは④だ。
UN3D.のロングカーディガンは②と④(あきやファンなので)
SeeMeのバングルなんかは、②と③だろう。
ファッションではないが毎春白いアネモネの苗を買いベランダで育てているのは思いっきり①である。愛用しているミナペルホネンのアネモネのポーチも①だ。

 

私は物語にまつわるもので満たされていたいし、物語を纏っていきたい。
元気になるし、燃えるし、考え続ける力(妄想の燃料)、ここから新しく物語を作っていく力にになるから。
そして物語を思い描けるほどに考えつくしたアイテムをじっくり選んでいけば、クローゼットの中が好きで満ちることは間違いないから。

 

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物語に想いを馳せる時、物語が溢れてくる時、私の頭の中はしばしば宇宙の質量となる。全く持ってカオスだし、エントロピーは増大し続けるが、そうやって妄想をしながら生きてきたし、これからもそうしていきたいと思う。

蠍座の話に少し戻るが、ウィキペディアの「星・星座に関する方言」の項目を見ると、蠍座はオリオンに次いでかなり多くの異名があることがわかる。つまり、それだけ多くの物語を持っている星座ということでもある。

私はそんな物語の星座、蠍座から来た字書きで、自身も物語を愛し、想いを馳せ、そして溢れさせていたい者です。どうぞよろしく。

 

 

 

概念的なことがメインになったので、次の記事ではもう少しこのコンセプトに沿って、具体的に目指したい服のスタイルや、ここからどうやって強くてかわいいというテーマに繋げていくか、あとは最近試行錯誤してわかった快適な服の選び方などを書きます~。やっとコンセプトができたので、ガールズの間で流行ってるコンセプトチェッカーも作りたいな。

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なお、ここからは余談になる。
最近私の右手の中指にはacute accentさんのガーネットの指輪が嵌まっている。
この指輪はかなり衝動的に買ったものなので、完全に後付けになるのだが、今はこのガーネットが、私のアンタレスだと思っている。

実は、蠍座の字書きはもう一人いるのだ。
それは、私が今回このコンセプトに決めた理由のひとつでもある。
その話はここではしない。でも物語と言うのはどうやったって生まれてこぼれて溢れてきてしまうものだと言うことを、今はただ噛み締めるように実感している。

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